盗聴されてると確信されるまで

当方に調査依頼される方、電話相談される方の中には、調べる以前から盗聴されてると疑わない方が少なからずいらっしゃいます。
その様な方も、最初から盗聴器と決めてかかった訳ではなさそうです。


 
 

  1. まず、自分の周りで、今までになかったちょっとしたことが起こる。
  2. まぁ、偶然だろうと思いつつ、何度か重なり、不審に思う。
  3. どこかで(或いは以前)盗聴と言うものがあると知る。
  4. もし盗聴されていたらと仮定してみると、つじつまが合ってしまう。
  5. やはり盗聴なのでは?と思い、他の偶然についても盗聴なのかもと考える。
  6. 盗聴されているという仮定に合致する論理を収集する。
  7. そして、盗聴されているという仮定に合致する事実や論拠だけに目や耳が行き、それ以外の事実や論拠はスルーする。
  8. 盗聴されているという考え以外、全く受け付けなくなる。
  9. 自分の構築した理論が間違っているという指摘も、どんな倫理的なものであっても、受け付けなくなり、自分の信じた理論が、どんな荒唐無稽なものであっても、それを捨てきれなくなる。

 
1〜3までは誰にでもよくある話です。
 
確率的には、偶然というのは、(物理法則に反しない限り)どんなに少ない確率でも起こりうるということを忘れてはいけません。
 
ここで、よくある間違いが4〜5.です。
盗聴器を熟知した我々であれば、ある程度冷静な判断ができるし、盗聴の可能性があれば、調べることもできます。
 
しかし、盗聴について詳しくない一般の方は、この時点で、盗聴について間違った理論で「これは盗聴器だ」と思ってしまうことがあります。
一般の方々は、盗聴については全くの素人であり、それは当たり前のことで恥ずかしいことでも何でもありません。
しかし、誤った知識の上に成り立つ仮定は、所詮間違った仮定なのです。
 
この時点で、専門家に相談するなり調査して貰うかするのがタイミングとしてはベストです。
 
しかし、ここで、そのまま誤った知識の上で、6.以降に進んでしまうと、なかなか冷静な判断ができません。
 
そして、最終段階の9.まで行くと、統合失調症という病に冒され、時として妄想、幻聴幻覚に悩まされる事もあります。
冷静な判断が一切できなくなるので、実際には存在しない盗聴器におびえる毎日となります。
 
ここまで行くと、我々ではどうすることもできません。
なんとか、助けてあげたいのですが、我々の言葉にも耳を貸さなくなります。
 
この状態では、盗聴器の調査をしてもなんの解決にもなりませんので、こちらからお断りする場合もあります。
ご家族の方も心配されて、ご家族、或いは周りの方から、調査を依頼されることもあります。その場合は、調査をお受けすることもあり、結果的に、ご本人が精神科に通われる決意をしてくださった例もあります。
 
また、実際、統合失調症で通院中の方からのご依頼もあります。ご家族の方の仰ることには耳を貸さなくても当方の言うことは聞いていただける場合もございます。
 
 
ひとりでもその様な状況に陥らないように、まだ1〜3段階であっても、盗聴調査が終わった際には、盗聴器をしかけられないアドバイスとともに、このようなステップを説明し、盗聴器の正しい知識とこれからの心構えを説明させていただいております。
 
あさがを通信技術の仕事は、盗聴器があるないの調査結果だけでなく、毎日安心して暮らせる”日常”を提供することが最終目的と考えております。