幻聴幻覚と一口に言っても、色々あるようです。

先日、こんな調査依頼がありました。
コンセントの辺りから音が聞こえてくるから、そこにある盗聴器を撤去して欲しい。と。


 
  
色々、お話をお伺いしていくと、コンセントや他の場所からも音が聞こえてくる。
音だけでなく、小さな声も聞こえてくる。返事をすると会話が成り立つ。と。
 
間違いなく幻聴です。
統合失調症かなと思いましたが、色々勉強していくと、そう決めつけるのも早計な様です。
 
正体不明の声が聞こえる、正体不明なものが見える。

幻聴、幻覚というとなかなか腰が引ける人もいるかと思います。統合失調症と短絡的に結びつけてしまう専門家もいますが、この感覚の障害は、統合失調症ばかりでなく、うつ病、解離性障害、認知症のせん妄・もうろう状態などにも見られ、認知面・心理面に異常のない人が体験する幻視をシャルル・ボネ症候群といいます。

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ソレア心理カウンセリングセンター ブログより

上記の記事を読むと、統合失調症の他にうつ病、単なる錯覚(一時的な知覚・感覚の異常)、スピリチュアルな体験でも起こるそうです。
 
また、こちらの記事にある様に、精神的なショックがあると、一時的に幻聴幻覚が生じる「短期精神病性障害」というのもあるようです。

一時的な幻覚・幻聴…短期精神病性障害の症状・治療法

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例えば、もともと精神的に不安定な傾向にある20代の女性が、彼氏から突然の別れ話を切り出されたケースなどでもありえることです。その相手が初めての彼氏で、夜も眠れないほどの大きな失恋のショックを受けてしまった場合など、数日後から幻聴が起き、自分の行動に対して逐次コメントする声が聞こえてしまう……といった状態です。短期精神病性障害ではそのように症状が出現してきます。

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短期精神病性障害は精神疾患の一つですが、ごく日常的な心的反応にも類似点はあります。何か大変な出来事が思いがけず起きてしまうと、どんな人でも普段の自分の状態を保てなくなってしまうものです。例えば自分を大変可愛がってくれていた身内を亡くしてしまった場合など、その悲しみは言葉では言い表せないほど深いものでしょう。しばらくの間はショックで仕事が手に付かなくなってしまっても当然です。このようなとき、人によってはより病的な反応が起こってしまい、今回のような短期精神病性障害の発症につながる可能性もあります。

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All About / メンタルヘルスより

 
勿論、いつもの通り、盗聴器から音が出ることはないことをお伝えしましたが、あまりその原因を聞いてくるので、会話が成り立つと言うことは病気の可能性があるとお伝えし、調査はお断りさせていただきました。
 
上記の知識に精通していれば、もう少し適切なアドバイスができたのかなと、少々後悔していると同時に、もっと勉強しなきゃと思っている次第です。