新聞社の対応、それぞれ

 国会、及び各メディアでは「メディア規制法」を巡って、大論争が展開しています。 
確かに、国家権力を持って言論の自由を規制しようという政府の思惑に賛同はしません。しかし、各新聞TVなどのマスメディアが、都合の良い部分だけの放送・肝心なところの省略をはじめとする事実の歪曲報道、犯罪被害者やその遺族に対する非道な取材・人権侵害を行っているのも事実。
そこに、世論を牛耳っているのは我々だという傲りオゴリが感じられるのは私だけでしょうか?

 以前、このサイトでは「最近のニュースから」と題して、皆様の生活の安全に役立ててもらえるよう、集めたニュースを掲載していました。
しかしながら、著作権の問題もあるので、一応、各紙に連絡してみました。その時の対応は、各紙様々でした。


 各紙の対応以前に、新聞協会には見解 『1997.11 ネットワーク上の著作権に関する協会見解〜ネットワーク上の著作権について??新聞・通信社が発信する情報をご利用の皆様に<1997年11月 日本新聞協会編集委員会>』なるものがあります。
 『リンクや引用の場合も含め、インターネットやLANの上での利用を希望されるときは、まず、発信元の新聞・通信社に連絡、ご相談をしていただくよう、お願いします。』とあります。
 本文のみならず、見出しにだけでも『見出しにも新聞社としての創意・工夫がこめられており、著作物であるという解釈もあります。』とあります。
 全文通して、がんじがらめに縛られています。しかし、よく考えてみるとこれはあくまで「新聞協会の」見解に過ぎないのでありますが、「これがスタンダードだ」(或いは、「オレがルールブックだ!」)と言わんばかりです。
 文中、たびたび「利用する際には承諾が必要」と言う言葉が出てきます。では、各紙に承諾をお願いしたら、掲載させてもらえるのか? 答えはNOです。
 以下に、各紙の対応を記してみます。
 各紙に(1)当サイトに貴紙の記事を掲載することは可能か? 
 ダメとの返事後(2)このような記事を必要としている方々に、知っていただくにはどうすればよいか?
をE-Mailで尋ねてみました。
A新聞社
(1)翌々日返答;『引用に当たらないので不可・・・即時の削除を求めます』
(2)当日返答;有料(一記事につき1万円)にて転載受付、または当該サイトへのリンク可(これならタダです)。その後、古い記事については、「サイト内検索」で探して見つからない場合、月額基本料金(500円又は3,000円)+記事検索料金(80円/記事)で利用できる「朝日新聞記事データベース」も紹介してくれました。最後に、日本新聞協会(及び、その見解)のホームページも紹介してくれました。

Y新聞社

(1)翌日返答;『・・・直ちに削除するとともに、今後このような使用をされないよう要求いたします。利用なさろうとするサイトの営利、非営利の別や、会員制認証ページであるとか、イントラネットであるとか、そのようなことも特に考慮いたしません。・・・』とのこと
(2)翌日返答;『私は著作権担当なので、このご質問に答えるのは不向きです。』どこに尋ねればよいか聞くと『あなたが最初にメールされたところです。』って、そっちが勝手に転送したんだろっ! 結局、また、そちらにE-Mailを出し直しましたが、返事はありませんでした。
M新聞社
(1)返答ないので、1週間後再E-Mail、6日後返答;『転載につきましては有料・・・』、『リンクにつきましても、原則的にトップページに張っていただくよう・・・』とのこと。トップページにリンクしても、リンクした人が、重要な記事にたどり着くには相当大変だと思うんですが・・・。
(2)返答なし

S新聞社

お問い合わせするE-Mail addressはなく、『媒体審査などS新聞社の承認と(1)使用記事の明示、(2)使用目的、(3)使用期間、(4)“S新聞提供”などクレジットの明示、(5)「記事使用料」(前払い)など「記事使用申請書」に明記・捺印のうえ、郵送で申し込め」とある。はじめから、堅いガードで、入り込む余地なし

 と、まぁ、こんな感じで、A新聞社のasahi.comの記事に直接リンクするしか方法がないと言う状況です。以上は、たまたま、応対した担当者の善し悪しが出ただけに過ぎないかもしれませんが、過激な論調で一部に反発を買っている(?)A新聞の対応が良かったのは意外でした(失礼!?)。
ちなみに近所のY新聞代理店では、「すぐ持ってきます」とか「古新聞を引き取った際はティッシュペーパーと交換します」と言う言葉が実行された試しがありません。

 話しは、冒頭の「政府」対「メディア」に戻りますが、お互いのエゴとエゴのぶつかり合い(泥仕合)という気がします。
メディア側は「非人道的な取材はメディアサイドの自主規制で・・・」と言ってますが、政治家の「記憶にございません」と一緒で、どうも眉唾マユツバ?(もちろん、現行のメディア規制3法案がそのまま成立してしまうのは反対!という意味ではメディア側支持ですが・・・)

 こんな文章、メディアの人が見たら、「即刻、削除願いますっ!」と来ますかねぇ!?